手足口病は、乳幼児や小児によく見られるウイルス性の感染症です。手のひら・足の裏・口の中に発疹ができることからその名前がつきました。多くは軽症で自然に治りますが、まれに重症化することもあります。今回は、手足口病の症状・原因・治療法・予防法についてわかりやすく解説します。
症状
手足口病の主な症状は以下の通りです。
- 発疹:手のひら・足の裏・口の中に小さな水疱性の発疹が現れます。腕・脚・臀部に広がることもあります。
- 口内炎:口の中に痛みを伴う潰瘍ができ、食事や飲み物を摂るのが難しくなることがあります。
- 発熱:軽度から中程度の発熱が見られます。
- のどの痛み:のどの痛みや不快感を伴うことがあります。
- 食欲不振:口内炎やのどの痛みにより食欲が低下します。
症状は感染から3〜7日後に現れ、約1〜2週間で自然に改善することが一般的です。
ハマッコ
口の中が痛くて、ごはんが食べられないよ…
ナースさん
口内炎が痛くて食べられないときは、冷たくて柔らかいものがおすすめです。アイスクリームやゼリー、冷ましたお粥など、のどを通りやすいものを少しずつ食べましょう。水分補給をしっかりすることが一番大切ですよ。
原因
手足口病の原因は、コクサッキーウイルス(主にA6型・A16型)やエンテロウイルス71型(EV71)などのウイルスです。これらのウイルスは、感染者の唾液・鼻水・便・発疹の液体などを介して広がります。
日本では特に夏から秋にかけて流行しますが、一年を通じて発生することもあります。幼稚園・保育園・学校など集団生活の場で感染が広がりやすい環境です。
診断方法
診断は、症状と診察所見(手・足・口の発疹の特徴的なパターン)をもとに行います。典型的な症状であれば、臨床診断で十分なことがほとんどです。
治療法
手足口病には特効薬はなく、対症療法が中心です。
- 解熱剤:発熱がある場合は、アセトアミノフェンなどで熱を下げ、痛みを和らげます。
- 水分補給:脱水症状を防ぐために、こまめな水分補給が重要です。痛みで飲みにくい場合は、冷たい飲み物や氷が助けになることがあります。
- 栄養補給:口内炎で食事が難しいときは、柔らかくのどを通りやすい食品を選びましょう。
多くの場合、手足口病は自然に治癒します。ただし、以下のような場合は早めに医療機関を受診してください。
- 水分がまったく摂れない
- 高熱が続く・ぐったりしている
- 頭痛・嘔吐・首が硬いなど髄膜炎が疑われる症状
- 手足が震えている・歩き方がおかしい
登園・登校のめやす
手足口病は学校保健安全法における出席停止の対象疾患ではありませんが、発熱があったり、口内炎のために水分や食事が十分に摂れない間は無理に登園・登校させないようにしましょう。発疹が出ている間もウイルスを排出しているため、症状が落ち着いてから登園することが望ましいです。
予防法
- 手洗い:トイレの後・食事前・外出後はしっかり手を洗いましょう。おむつを替えた後も忘れずに。
- 消毒:感染者が触れたおもちゃ・ドアノブ・トイレなどを消毒することが重要です。次亜塩素酸ナトリウムが有効です。
- 共有を避ける:感染者との食器・タオルの共有を避けましょう。
- 休養:感染した場合は、体力が回復するまで無理をさせないようにしましょう。
まとめ
手足口病は多くの場合、軽症で自然に治癒する感染症です。しかし、口内炎による水分不足や、まれに起こる重症化には注意が必要です。日々の手洗いと衛生管理を徹底し、症状が疑われる場合は早めに当院へご相談ください。