子どもの目が突然真っ赤に充血し、目やにがたくさん出ると、保護者の方はびっくりされると思います。目やにや充血を伴う目の病気の中でも、アデノウイルスが原因で起こる「はやり目(流行性角結膜炎)」は、非常に感染力が強く注意が必要です。今回は、はやり目の初期症状のチェックポイントと、家族にうつさないための家庭内での具体的な予防対策について分かりやすく解説します。
「はやり目(流行性角結膜炎)」とはどんな病気?
はやり目は、主に「アデノウイルス」というウイルスが結膜(白目とまぶたの裏側)に感染することで起こる急性の結膜炎です。
非常に感染力が強く、ウイルスがついた手で目をこすったり、タオルを共有したりすることで簡単に人から人へうつります。そのため、保育園や学校などでは流行を防ぐための登園・登校停止期間(学校保健安全法に規定)が定められています。
ハマッコ
ただの結膜炎やプール熱とは違うの?初期症状にはどんなものがあるのかな?
はやり目の初期症状チェックリスト
はやり目は感染してから約1〜2週間の潜伏期間を経て発症します。以下のような症状が突然現れます。
- 大量の目やに:朝起きたときに、目やにで目が開かないほど大量に出ます。
- 白目の強い充血:白目が真っ赤に染まります。
- まぶたの腫れ:まぶたが赤く腫れ上がり、目が細くなります。
- 目の痛み・異物感:ゴロゴロするような痛みや、まぶたの裏に砂が入ったような感覚があります。
- 涙が出る・光がまぶしい。
- 耳の前のリンパ節が腫れる:耳の前やあごの下を触ると、ぽこっと腫れていて、押すと痛みを感じることがあります(はやり目の大きな特徴です)。
※通常は片目から発症し、その後数日以内にもう片方の目にも感染して両目が赤くなることが多いです。
家族にうつさない!家庭内二次感染を防ぐ5つのルール
はやり目のアデノウイルスは、アルコール消毒が効きにくく、乾燥にも強いため、接触感染を徹底的に防ぐ必要があります。家族を守るために、以下のルールを実践してください。
| 予防ルール | 具体的な実践方法 |
|---|---|
| 1. 手洗いの徹底 | 子どもの目薬をさした後や、目やにを拭いた後は、必ず石鹸と流水で十分に手を洗ってください。本人の手もこまめに洗わせましょう。 |
| 2. タオル・寝具の共用禁止 | 顔を拭くタオル、バスタオル、枕カバーなどは一切共用しないでください。ペーパータオルの使用が最も安全です。 |
| 3. お風呂は最後に入る | お風呂の水からも感染するため、感染している子どもは湯船に入らずシャワーだけにするか、入浴する場合は家族の中で一番最後に入らせてください。 |
| 4. ティッシュは使い捨て、ゴミ箱は分ける | 目やにや涙を拭くときはガーゼやタオルを使わず、使い捨てのティッシュを使用し、ビニール袋に入れて密閉して捨ててください。 |
| 5. ドアノブや共有部分の消毒 | アデノウイルスには、アルコールよりも「次亜塩素酸ナトリウム(薄めた塩素系漂白剤)」での拭き取り消毒が有効です。ドアノブや手すり等を拭いてください。 |
ナースさん
目薬をさすときは、容器の先端が子どものまつ毛や目に直接触れないように注意してください。ウイルスが目薬の容器についてしまいます。
登園・登校の再開基準
はやり目は「学校感染症」に指定されています。症状が治まり、医師が「周囲への感染の恐れがない」と判断するまでは登園・登校できません。再開にあたっては、医師による登園許可書(治癒証明書)の提出を求められることがほとんどです。
当クリニックでは、アデノウイルスの迅速検査や適切な点眼薬の処方、登園許可書の発行を行っております。「目が赤くて目やにが多いな」と感じたら、二次感染を防ぐためにも、お早めに当院の一般外来へご相談ください。
※はやり目のアデノウイルスの特徴や、保育園・学校の具体的な出席停止の目安などについては、コラム「小児の流行性角結膜炎(はやり目):原因・症状・治療・登園のめやす」をご覧ください。