便に血が混じっている!これってすぐに受診したほうがいいの?考えられる疾患や観察のポイントを観察します。

目次

腸重積

腸重積とは

こどもの血便で気をつけるべき代表的疾患は、腸重積ちょうじゅうせきです。腸管に腸管が重なってしまった状態になることで発症します。

図1 口側の腸管(右側)が肛門側(左側)の腸管に入り込み腸重積が発症する。
(一般社団法人日本小児外科学会より引用;https://www.jsps.or.jp/archives/sick_type/tyou-jusekishou)

症状

  • 嘔吐
  • 血便
  • 間欠的啼泣かんけつてきていきゅう

上記の3つが腸重積の代表的な症状です。嘔吐について、胃腸炎と同様に水分がとれないほど嘔吐してしまいぐったりしてきてしまうことがあります。この症状単独では胃腸炎との違いははっきりしません。

血便については、「いちごゼリー状の粘血便」が特徴的で、ねっとりとした血便が出ます。よく迷うのは、便の中に少しだけ血が混じっているものや、不消化の食べ物(にんじんなど)が赤く見えて血便に見えてしまうことですが、いちごゼリー状の粘血便は便が全体的に赤くなります。このページで実際の画像を載せるのは控えますが、興味のある方はGoogle画像検索で、「いちごゼリー状 粘血便」で検索してみてください。

間欠的啼泣かんけつてきていきゅうとは、泣いたり泣き止んだりする状態が続くことです。おそらく痛みがひどくなったりやわらいだりすることからそのような状態になっていると考えています

3つの症状が揃えば、腸重積症の可能性が高くなります。

ハマッココ

いちごゼリーみたいな、真っ赤な便が出たら注意なんだね!

対処法

腸重積の症状を発見した場合は、迅速な対処が必要です。上記の症状の問診、身体診察、超音波所見から診断を行います。X線透視を用いた整復や、場合によっては早期の手術が必要なこともありますので、ご心配な時は医療機関に早めの相談をしましょう。

細菌性腸炎

血便を生じるもので、腸重積と同じくらい念頭に置かないといけないものは、細菌性腸炎です。

症状と初期判断

細菌性腸炎の初期症状は、ウイルス性腸炎と似ていますが、高熱や血便の有無が特徴的です。下痢や嘔吐の頻度も異なることがありますが、細菌性・ウイルス性どちらの腸炎にも共通する症状もあります。

対処法と治療

細菌性腸炎の対処法は、主に対症療法(症状に対してお薬でやわらげること)です。症状の軽い場合は、自然治癒が期待されることもあります。しかし、症状が重い場合や血便が見られる場合は、総合的に判断して抗菌薬を使用することがあります。

また、ウイルス性の胃腸炎と同様、水が飲めないなど脱水がある場合は点滴を必要とすることがあります。

細菌性腸炎は子供の健康に影響を及ぼす可能性があるため、早期の診断と適切な対処が重要です。症状が続く場合や心配な場合は、当院の専門医に相談することをおすすめします。安心して子供の健康を守るために、適切な知識を身につけておきましょう。


血便と紛らわしい症状

胃腸炎などで便が頻繁に出る場合には直腸が傷ついて、便に血が混じることがあります。この場合は、量としては血が主体ではなく便が主体で血が少し混じってる程度、血の持続も一回か二回ぐらいで血が混じらなくなることが多いです。

また、消化機能が落ちている場合には、赤い食べ物が便に混じることで、血に見えることがあります。

まとめ

血便がある際には気を付けなければいけない疾患が多々あります。特に元気がないなどの症状も伴っている場合は緊急受診が必要な場合があります。そのような場合には最寄りの医療機関に相談するようにしてください。