アブリスボとは
アブリスボ(ABRYSVO)は、RSウイルス(RSV)の予防に用いられるワクチンです。RSウイルスは、特に乳児において重篤な呼吸器感染症を引き起こすウイルスです。
アブリスボを妊婦に投与することで、抗体が胎盤を通じて赤ちゃんに移行され、生後数ヶ月の間は新生児や乳児をRSウイルス感染症から守ることが期待できます。
当院では妊婦さんを対象に、2024年6月から接種開始予定です。
RSウイルスについて
RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus、RSV)は、主に夏~秋に流行し、乳児や高齢者において重篤な呼吸器感染症を引き起こします。乳児では細気管支炎や肺炎の原因となり、高齢者や免疫力が低下した患者では重篤な肺炎や呼吸困難を引き起こすことがあります。
RSウイルス感染症は、特に新生児や乳幼児にとって重大な健康リスクとなります。
有効性
アブリスボは、以下のような有効性を示しています。
• 有効性データ:国際共同第Ⅲ相試験では、妊娠中の母親にアブリスボを接種することで、生後6ヶ月までの乳児におけるRSウイルス感染症の予防効果が確認されました。具体的には、生後90日間においてRSウイルスによる下気道疾患(肺炎や細気管支炎など)の発症率が57.1%減少し(プラセボ群と比較)、180日間では51.3%の減少が見られました。また、重度の下気道疾患に対する有効性は、生後180日まで81.8%と非常に高い効果を示しました 。
• 接種時期:妊娠24週から36週の間(推奨は妊娠28週から36週の間)に0.5mLを1回筋肉内に接種することで、母親の体内で産生された抗体が胎児に移行し、新生児および乳児のRSウイルス感染症予防に寄与します。
副作用
アブリスボの副作用として、以下のような症状が報告されています。
• ショック、 アナフィラキシー
• 注射部位の痛み
• 頭痛
• 筋肉痛
上記副反応は他のワクチンにもしばしばみられるもので、数日以内に消失することが一般的です 。
早産および新生児奇形のリスクは報告されていません
アブリスボの臨床試験において、早産や新生児の奇形に関するリスクは以下の通りです:
• 早産のリスク:臨床試験データに基づくと、アブリスボの接種が早産を引き起こすリスクは報告されていません。
• 新生児奇形のリスク:アブリスボの接種によって新生児奇形のリスクが増加することは報告されていません。臨床試験においても、アブリスボ接種群とプラセボ群で新生児奇形の発生率に有意な差は見られませんでした 。
接種方法・料金
アブリスボの接種方法は以下の通りです:
- 接種時期:妊娠24週から36週の間
- 接種量:0.5mLを筋肉内に1回接種
- 料金:¥33,000
- 接種開始:2024年6月3日
昨年から欧米ではすでに使用が開始されており、2024年1月に厚生労働省も承認している薬剤です。
任意接種のため、上記自費料金での接種となります。
利用可能な決済方法
現金、クレジットカード(VISA/MasterCard, JCB, Amex, Diners Club)、交通系ICカード、楽天Edyなど
※クレジットカードは一括払いのみの取り扱いです。分割払いはできません。
注意事項
• 明らかな発熱を呈している者
• 重篤な急性疾患にかかっている者
• 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがある者
• その他、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
に関しては接種を行うことができません。
接種前の確認
- 接種前には必ず医師による問診、診察を行い、健康状態を確認いたします。
- 医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することが可能です。
- 接種後は一定時間、院内で経過観察を行い、状態の変化に注意いたします。
予約について
ネット予約・電話・窓口・下記フォーム、いずれかからお申し込みください。
PCから・スマホのブラウザから
インターネットから簡単に予約を取ることができます。予約サイトへは以下からジャンプしてください。
LINEから
LINEで、はまっここどもクリニック【公式】を友だち追加すると、初回登録以降は面倒なログイン操作なしで予約をとることができます。
申込みフォームから
- その日、もしくは翌日までにはお返事します。
- 問い合わせ・予約申込みに関してはお気軽に連絡ください。
- 妊婦向けの予防接種の会計待ちのときに、ご希望あればスタッフ案内による院内見学(採血装置、赤ちゃん用身長・体重計、授乳室等)ができます。
- 患者様トイレには、おむつ替えシートやおむつ捨てがあります。他の患者様が入っていないときにご自由に見学ください。
まとめ
アブリスボは、RSウイルス感染症に対する予防接種として以下の特長を持っています:
- 高い予防効果:妊婦への接種で新生児および乳児のRSウイルス感染症重症化予防効果が確認されています。
- 安全性:副反応は軽度から中等度が大部分であり、安全に使用できることが確認されています。
- 簡便な使用方法:単回接種で効果を発揮し、他のワクチンとの同時接種も可能です。
アブリスボは、RSウイルス感染症の重症化予防に効果的なワクチンです。副反応や注意事項について十分に理解し、接種をご検討ください。
アブリスボに関する詳しい情報やご質問がありましたら、当クリニックまでお気軽にお問い合わせください。